サポーターコラム

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相続した空き家がゴミ屋敷だったら?

■ゴミ屋敷とは?

ゴミ屋敷は大量のゴミが放置された土地や建物のことです。ゴミ屋敷に統一された定義はなく、一概に「どのくらいの面積にどのくらいのゴミがあればゴミ屋敷である」と判断することはできないのが実状です。

国土交通省は、病害虫の発生や悪臭などの社会的な問題が発生した段階でゴミ屋敷に分類するという見解を出しています。一方、「ゴミ屋敷条例」を定めている自治体はそれぞれ個別に定義しています。

テレビなどでは、誰の目から見ても明らかにゴミ屋敷だと認識できる家が取り上げられています。これらの特徴は、建物の外までゴミがあふれている状況であることです。日常生活で発生するゴミを建物内で処理できず、庭や塀の外に放置している状態をゴミ屋敷と表現しています。

また、単にゴミを捨てられないことによってゴミがあふれてしまうばかりではなく、ゴミを収集してため込んだ結果、ゴミ屋敷となるケースもあります。いずれにしても、大量のゴミによって周囲に何らかの悪影響を及ぼすことがゴミ屋敷の特徴です。

 

■ゴミ屋敷となる原因

現段階では、ゴミ屋敷との関連性として大きく3つの要因が挙げられています。

まず、孤独からくる精神的な異常です。ゴミ屋敷の住人には、離婚や家族が他界したことによって孤独な生活をしている人が少なくありません。その寂しさを埋めるためにゴミを集めるようになります。ゴミによって精神的な安定を維持しようとしますが心が満たされることはなく、どんどんゴミをため込みます。

次に挙げられるのが、ADHD(注意欠如多動性障害)です。ADHDは集中力が欠如する症状であり、片づけやゴミの処理に集中することができません。まだ家に在庫があるのに次々と物を買ってしまったり、ゴミの収集日を忘れたりということが続くようになります。

3つ目は、セルフネグレクトです。自分自身が人間として豊かな生活を送ることを拒否し、食事や入浴、清潔な住環境などに興味がなくなります。自分へ関心が向かないため、自宅がゴミ屋敷になることにも抵抗がありません。

 

■ゴミ屋敷によっておこる問題

ゴミ屋敷はその周辺住民にもさまざまな問題を引き起こします。中でも深刻なのは、以下の3つの問題です。

①ねずみや害虫

まず、ねずみや害虫が発生することです。これは、心理的な不快感だけではなく、衛生的にも悪影響を及ぼします。ねずみや害虫は、ゴミ置き場をあさったり病気の原因となる菌などを媒介したりします。さらに、これらを駆除するには相応の時間と費用が必要となります。

②悪臭問題

次に、近隣に悪臭が広がることです。不快な臭いは住環境を極端に悪くします。外出ができない、洗濯物が干せないなど、これまで問題もなく行っていたことが臭いによってできなくなることもあり、健康状態への悪影響も懸念されます。

③火災の危険性

3つ目は、火災の危険性です。ゴミ屋敷は住宅の管理が行き届いていないため、火災の危険性が極めて高くなります。火災はその家だけを燃やして終わりというわけにはいきません。周囲の家に飛び火して思わぬ被害を受けることもあります。これは極めて深刻で、どれほど自分が気をつけていてもリスクを排除できません。

このように、ゴミ屋敷は周辺住人にとっても頭の痛い問題です。

 

■ゴミ屋敷を片付けるには

ゴミ屋敷に遭遇した際に、まず考えるのは「自力できれいにできないだろうか」ということでしょう。

一般的に、自力でゴミ屋敷を掃除できるのは広くて3DKまでといわれています。

また、3DK以下であっても、お風呂や洗面所、キッチンなどの水回りが機能している場合に限られることがほとんどです。

ゴミ屋敷の復元には、個人では難しいことが多々あります。一般的な家庭用のゴミ袋では対応できないゴミも数多くあり、処分方法がわからなければ、そのまま放置してゴミの増加に拍車がかかってしまうことも少なくありません。

 

相続した建屋がゴミ屋敷という状況も少なくありません、まずはプロに相談してみると気が楽になるかもしれません。

「空き家どうする?サポーター」のご紹介
株式会社 リリーフ
鈴木 太郎(すずき たろう)
専門分野
不用品処分
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